いい曲を #1
- SS from monogrande
- 2018年7月29日
- 読了時間: 3分
更新日：2018年8月19日
いい曲を#1
どうぞ少し付き合ってください。
ほんの４分のいい曲なんです。
アーティスト: SIRUP
タイトル: SWIM
作詩: KYOtaro
作曲: KYOtaro/Zentaro Mori
8月に2nd EP『SIRUP EP2』をリリースする
大阪出身のシンガーソングライター、SIRUP
（※SIRUPはSing&Rapからなる造語）
今回はその前作である『SIRUP EP』に収録されている
「SWIM」のTokyo Sounds企画上のスタジオセッション映像を紹介する
開始9秒で惹き込まれる
“この映像はバイノーラル録音を起用しております”
なんじゃそりゃ、と思うがヘッドホンを使用するとこれはビックリ。
音の聴こえ方、聴こえる方向、臨場感がまるで違う。
”目を閉じれば億千の星”、”目蓋の裏には君がいる”のその類いである。
目を閉じれば、どこでもそこがライブ会場になった雰囲気を感じとれる。
こりゃたまげた。
ぜひアルコールを片手に１人、
思いっ切り自分と音楽に酔いしれて
聴いてみて欲しい。そんな曲。
滑らかに耳に入る、遊びゴコロのあるリリック
“片手で操る仮想現実に時間もココロも飲まれてやしない？”
“朝までYouTube１日潰す そんな日もあるさ そりゃ誰だってLoser”
聴き手が一瞬ドキっとするような、チクッとされるような詩を彼は歌う。
電車に乗れば、学生やサラリーマンなどが
男女問わず 下を向いてスマートフォンを
触っている光景をよく目にする。
自分も、これを読んでいる人も、
もしかしたらそうかも知れない。
TwitterやInstagramなどによる「SNS疲れ」もまた１つ。
そんな現代の社会的な風刺を、心地いい音楽に乗せて歌う。
そんな歌詞もまた「SWIM」が表すように
泳ぐように滑らかに
言葉がメロディと共に耳へと入って行く気がする。
そしてここから「SWIM」の面白いところが始まる。
リスペクト要素が満載
このMVの２分12秒よりこの曲は面白味がグンと増すんです。
「あれっ、この歌詞は」
「このメロディは！」
と気付いてしまったアナタは大正解。
まごう事なき完全なJamiroquai好き。
“Tell me tell me tell me baby, 踊らされてるVirtual reality”
“ここってそもそも現実じゃない？誰かかけてよ Virtual Insanity”
「Virtual Insanity」は名実共に
アシッドジャズを代表的するアーティスト
Jamiroquaiの有名な１曲。
Jamiroquaiの楽曲をリスペクトして歌詞に落としこむのもさることながら
“誰かかけてよ Virtual Insanity”という歌詞に合わせて、
原曲のイントロフレーズを挟んでいるのだ。（2分20秒あたり）
両者を知っている方は
ここで少しニヤッとするに違いない。
私はしました。
こういったスタジオライブならではの演出もしっかりと楽しむ事ができる。
Virtual Insanityは直訳すると「仮想（の）狂気」
先に書いたように、人々が常に持っているスマートフォンやよく使われるSNS、YouTubeなどの現実とは離れた、手元の中にある一種の仮想世界に生きる多くの現代人をSIRUPは「Virtual Insanity」を用いて風刺しているのかもしれない。
綺麗。
綺麗すぎるよ。
オチが綺麗すぎるよ。
ここからは小ネタになるが、このMV中では他にも
様々なアーティストをリスペクトしている。
MVでSIRUPが歌っている後ろにあるレコードジャケットには
WONK、Nulbarich、Tom Misch、tofubeats、KANDYROWN
Suchmosなど様々なアーティストの音源のジャケットが飾られている。
SuchmosもJamiroquaiに影響を受けているのは有名な話ですね。
そんな彼の冒頭に書いた8月発売の『SIRUP EP2』より
「DO WELL」もとてもいいのでぜひチェック。
するしかない。
するしかないでしょ。
Fuma Kaga @lalalapuma ・・・ 香川県出身。ジャンルを問わず常にアンテナを張り巡らし、その純粋で貪欲な音楽愛でグッドミュージックを探求し続けている。そんな彼が送る一曲はきっと、ミーハーなあなたにも音楽通なあなたにもすスーっと刺さるナニカがあるはず。
Comentarii